季節別対策のポイント
肌は様々なストレスや刺激を受けることで、肌トラブルを起こしますが、これまで説明してきたもの以外にも、季節ごとに注意したいポイントがあります。季節ごとにどのような点に注意して、対策していけばいいかを見ていきましょう。
春の肌トラブル対策(春に症状が悪化しやすい要因、花粉、汗(GW)、紫外線の対策)
春に肌トラブルを起こす原因としては次のようなものがあります。
植物の花粉
厳しい寒さから暖かくなってくると、人が外出したくなるのと同様に春の植物も活動を始めます。特にスギ花粉は、多くの日本人がアレルギー反応があるアレルゲンで、鼻水やくしゃみ等の症状を起こします。鼻を頻繁にかんで鼻の周りが荒れたり、鼻水が垂れたままになって肌荒れを起こしたり、鼻水が原因で起きる肌トラブルもあります。また、花粉そのものが肌への刺激となって肌のかゆみや赤身、乾燥を起こす花粉皮膚炎を起こすこともあります。外出するときには、フードや帽子をかぶる、マスクや眼鏡を着用するなど花粉が直接肌に触れないように対策をすることも大切です。
汗・紫外線
春の暖かい気候になると、気温が上がり、汗をかくことも増えてきます。汗をかいたまま放っておくと、かゆみを引き起こしたり、湿疹の原因にもなるので汗をかいたら肌着を着替えたり、ガーゼで優しく拭きとってあげるようにしましょう。汗の働きやケアについては、日常生活での注意のページでも記載していますので、そちらもご覧ください。
汗(善玉悪玉の汗、汗をかける体づくり、汗をかいた後の対策)また春はぽかぽかと暖かい陽気になってきますが、日差しが強くなるシーズンでもあります。日差しが強くなると、紫外線も強くなるため肌のバリア機能が低下しやすくなります。赤ちゃん用・子ども用の日焼け止めを塗っておくなど、紫外線対策も忘れないようにしましょう。
夏の肌トラブル対策
夏に肌トラブルを起こす原因としては次のようなものがあります。
汗
気温・湿度ともに高くなる夏は、汗をかきやすく、肌に残った汗が肌トラブルを引き起こすことがあります。汗は体の内側から出てきた水分のため、表面はベタベタしていても、肌の内側は乾燥しやすくなります。肌の奥までしっかり保湿をするようにしましょう。肌のベタつきが気になる場合は、ローションタイプやフォーム(泡)タイプの保湿剤を使うのもおすすめです。
保湿剤の選び方・使い方紫外線
また、夏は一年で最も紫外線の強いシーズンで、紫外線によって肌のバリア機能が下がったり、日焼けしてダメージを受けやすいため、対策が重要です。赤ちゃん用・子ども用の日焼け止めクリームを使ったり、外出するときには帽子をかぶる、生地が薄い長そでの上着を着るなど、直接日差しを浴びないように注意しましょう。
虫刺され
かゆみを起こす虫刺されは、掻きむしって肌を傷つけてしまい、そこから細菌が侵入して肌の感染症を起こすこともあります。公園や河原に行くときには虫よけスプレーをしたり、虫に刺された場合にはかゆみ止めを使って掻きむしることのないように予防・ケアを忘れずにしましょう。
秋の肌トラブル対策
秋に肌トラブルを起こす原因としては次のようなものがあります。
植物の花粉
秋にはブタクサやヨモギ、カモガヤなどの植物の花粉が飛散して、花粉皮膚炎を起こすことがあります。夏の暑さや紫外線でダメージが蓄積された肌は刺激に敏感になっているため、肌トラブルを起こしやすくなっています。ブタクサやヨモギなどの植物は空き地や公園に繁殖する雑草です。自宅の近くでもこれらの植物が自生していることはよくあるため、外出するときには花粉が肌に触れないように対策をしましょう。
ハウスダスト・ダニ
夏の高温多湿な環境ではダニが増えますが、秋になると力尽きたダニの死骸やフンが溜まってホコリ・ハウスダストになります。ハウスダストも肌への刺激となったり、アレルギーを起こす原因にもなります。こまめに掃除機をかけたり、ホコリが舞わないように拭き掃除をする、布団を定期的に干すなど、寝具やカーペット、ソファなどを中心に室内を清潔に保つことが大切です。
冬のポイント
冬に肌トラブルを起こす原因としては次のようなものがあります。
空気の乾燥
冬は1年のうちで一番湿度が低くなる時期です。湿度が低いと肌も乾燥しやすくなるため、十分に保湿をすることが大切です。気温も低くなるため、室内では暖房をつけることも多いと思いますが、暖房機器の使用が一層空気を乾燥させることもあります。最近では加湿機能も付いた暖房機器もありますが、加湿器を使って湿度を適度に保つようにしましょう。