日常生活での注意

日常生活での注意のイメージ画像

日常生活の中でも、肌トラブルを引き起こす刺激は数多くあります。せっかくスキンケアを頑張っても、子どもの肌の調子がなかなかよくならないという時には生活の中に原因が潜んでいることがあります。食事の食べこぼしやうんちの拭き残しなど、日常生活の中で注意したいポイントをまとめました。

食事・食べこぼし

離乳食が始まる頃には、うまく食べられずこぼしてしまうこともよくありますが、食べこぼしの食べ物が肌への刺激になって肌トラブルの原因になることがあります。食事が終わった後には、口の周りや頬、顎など汚れたところを洗ったり、拭いたりして清潔にすることが大切です。また食べこぼしが食物アレルギーの原因になることもあります。食べ物を口から摂取すると、唾液や消化液の働きで食べ物に含まれるタンパク質が分解され、吸収されます。しかし、肌荒れを起こしているところに、食べ物が付着すると適切に分解されず、その食べ物に対するアレルギー反応を起こすようになる可能性があります。肌荒れを起こしやすい口の周りは特に注意が必要です。

(善玉悪玉の汗、汗をかける体づくり、汗をかいた後の対策)

汗も肌トラブルの原因の一つですが、実は汗は体にとって良い面と悪い面があります。

汗の良い面

  • ダニなどのアレルゲンが皮膚から侵入することを防ぐ
  • 体温を調節する働き
  • 皮膚を保湿する
  • 抗菌

汗の悪い面

  • かゆみを引き起こす
  • 湿疹などの症状が悪化する

汗の良い面を機能させるためには、まずは汗をかくことが大切です。アトピー性皮膚炎がある場合、汗が出にくい症状があることも多く、皮膚のバリア機能が低下しやすくなります。アトピー性皮膚炎の方では汗をかいたときに、かゆみを生じることもありますが、汗をかくことを避けていると、肌のバリア機能が低下して治療に一層時間がかかることもあります。
「定期的に運動する」「ぬるめのお湯に浸かる」「スープなど身体が温まる食事をとる」などの習慣を続けることで、汗をかきやすい体をつくることができます。
そして、汗が肌にとってよくない働きをするのは、汗をかいた後にそのまま放っておいた時がほとんどです。汗をかいた後には、シャワーを浴びたり、タオルやガーゼで優しく汗を拭きとったりして汗を放っておかないように注意しましょう。シャワーで流したり、汗を拭いたりした後には、保湿もしっかり忘れないようにしましょう。

肌着、爪、髪の毛(化繊ではなく綿、新品の肌着は洗濯する、爪は短く切る、髪の毛は短く切る・束ねる)

肌着や服など身に着けるものも肌にとって刺激になって、かゆみを引き起こすこともあります。服を購入する時には素材にも目を向けてみるのも良いでしょう。たとえば、化学繊維やウール素材の服はかゆみを引き起こしやすいですが、綿や木綿素材のものはかゆみを引き起こしにくいといわれています。最近では、フリマアプリなどの普及により古着を購入する方もふえていますが、出品者が使用していた洗剤が肌に合わないこともあるので、使用する前に一度自宅で洗濯することもおすすめです。

髪の毛・爪

髪の毛や爪なども、肌トラブルの原因になります。髪の毛は、皮膚を刺激してかゆくなることがあるため、髪の毛が伸びてきたらまとめたり、切ったりしてできるだけ肌に触れないようにしましょう。かゆみがあるとついつい掻いてしまいがちですが、長い爪でかきむしってしまうと、肌を傷つけてしまうため爪を短く切っておくこともポイントです。

住まいの環境

自宅など住まいの環境でも注意したい点は様々あります。一つは室内の温度湿度です。最近は冷房や暖房でエアコンを使用される家庭も多いかと思いますが、エアコンを使用すると空気が乾燥しやすくなるので、加湿器を使用するなどして適度な湿度を保つようにすることが大切です。湿度は40~60%を目安にして、コントロールするようにしましょう。
他にも室内では、ダニやほこり、髪の毛、お菓子の食べかすなどがどうしても溜まってしまうため、部屋の掃除をこまめにすることも大切です。お布団も定期的に干すなど、寝具類を清潔に保つようにしましょう。

ストレス

ストレスが溜まると肌荒れを起こしやすくなるのは、大人も子どもも一緒です。赤ちゃんも生まれてから初めてのことばかりで、様々なストレスを感じています。例えば、おむつが汚れている、お腹が空いた、抱っこしてもらいたい、急に一人になって不安になるなど身体的なものから精神的なストレスがあると言われています。赤ちゃんのストレスを軽減するには、目と目を合わせてマッサージをしてあげるなどスキンシップを取ることが大切です。保湿剤を塗るときには、優しくしっかりスキンシップを取りながらマッサージをするように塗ってあげましょう。